青い胡蝶蘭を世界で初めて作った日本の大学

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胡蝶蘭には白やピンク、黄色といったカラフルな色の花が売られています。しかし、青色というのはあまり見かけないかもしれません。それは、自然界に青色の胡蝶蘭は存在しないからです。実はこの存在しなかった青色の胡蝶蘭を2012年に日本の大学が世界ではじめて作り出しました。

今回は、この青色の胡蝶蘭がどのようなものなのかを紹介したいと思います。
また、研究秘話よりもとりあえず青色の胡蝶蘭を買いたいという方は、2種類の青色胡蝶蘭が買えるショップ紹介もしていますので、そちらをご覧ください。


青い胡蝶蘭を探すとけっこう売られています


青い胡蝶蘭は、珍しいから欲しいと思われる方もいるのではないでしょうか。この品種改良された青い胡蝶蘭は、洋ラン展などで見かけることはできるものの、流通はしていません。
ネット通販などでたまに見かける青い胡蝶蘭は、これではありません。青色の花が売られているのは、青い品種の胡蝶蘭ではなく、青色になる染色液を白色の胡蝶蘭に吸わせたものや、青色の塗料で色付けされたものなのです。
この辺りの胡蝶蘭の色については詳しく知りたい方は、胡蝶蘭の色を比較!白、ピンク、黄、青の花色を紹介を参考にしてください。

例えば、下記のショップでは青色の胡蝶蘭が売られています。

 

誰が青い胡蝶蘭を作ったのか


胡蝶蘭には品種改良によって、白、ピンク、オレンジ、黄色など多彩な色の品種が作り出されています。しかし、青い花の品種がなく、これは生産者や愛好家の長年の夢でした。
大きな胡蝶蘭の花が、青色に色づいた姿は想像しただけで美しさが目に浮かびます。
では、誰がこの青色の胡蝶蘭を作り出すのに成功したのでしょう。

これは、千葉大学大学院園芸学研究科植物細胞工学研究グループの三位正洋教授、陳東波特任講師、石原産業株式会社との共同研究の成果です。
「夢の植物を作る」という言葉を胸に研究を続けてきた成果が現れたのです。


どうやって青い胡蝶蘭を作り出したのか


従来から胡蝶蘭の新しい品種は、交配によって生み出されてきました。花粉をめしべにつけて、実った種を採り、蒔いて育てる方法です。長い年月をかけても、この方法では青色は作ることができませんでした。
理由は単純で、そもそも胡蝶蘭の花弁には、青色色素のデルフィニジンをつくる遺伝子がなかったのです。

そこでこの研究グループは、最新の品種改良技術「遺伝子組み換え方」を用いて、青い胡蝶蘭を作り出そうとします。

青色遺伝子を胡蝶蘭の培養細胞に送り込み、4年の開花するまでの期間をかけて2012年に初めての青い花を開花させました。
なんと、この青色遺伝子はツユクサ由来の植物から取り出したものでした。ツユクサは、日本全国にある小さな青い花を咲かせる身近な植物です。作り出された青い胡蝶蘭は、もともとピンク色の花を咲かせる品種でしたが、この遺伝子を入れたことで、ツユクサに似た美しい青色の花を咲かせたそうです。
胡蝶蘭はもともと遺伝子組み換えの難しい植物であったものの、15年以上の研究の積み重ねで作り出すことができた花となっています。

いかがでしたでしょうか。
今回は、青色の花を咲かせる胡蝶蘭について紹介してきました。言われてみると、自然界に青い花は少ないかもしれません。最近では品種改良が進み、青いバラなども出てきていますが、まだまだ青色というのは希少性を持っているといえます。
もし、洋ラン展などで青い胡蝶蘭が飾られていたら、何年も研究開発をしてきた日本の研究者達のロマンに思いをはせながら鑑賞してみると、また違った思いで見ることができるかもしれません。

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