【メリクロンとは?】綺麗な花の胡蝶蘭ばかりが売られている理由

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胡蝶蘭の種を見たことがありますか?
胡蝶蘭はどのようにして増やしているのでしょうか。胡蝶蘭の場合は、基本的に株分けで増やすことができない植物です。それは、株分けをするには高芽ができるなど、条件が整わないといけないためです。

実は胡蝶蘭には種が存在します。その種を発芽させて育てる方法もあるのですが、現在の主流は種を使わず増殖させる方法に移行しています。安定的に綺麗な花の株を作るためなのですが、いったいどんな方法なのでしょう。

そこで今回は、胡蝶蘭の増やし方を中心に、お店では綺麗な胡蝶蘭が低価格で売られている理由などもご紹介したいと思います。洋ラン栽培に用いられ、安定して綺麗な花を咲かせる株をつくることができるメリクロン栽培とは何かも後半の方で触れています。


技術の進歩によって胡蝶蘭の増殖方法は大きく変化


当たり前ですが、一昔前までの胡蝶蘭の増殖方法は、種を発芽させて増やす方法しかありませんでした。交配させた胡蝶蘭から種を採り、無菌状態のフラスコの中で人工的に環境をつくり発芽させ育てます。
交配によって生まれた胡蝶蘭は、人間と同じように2つとして同じ花は存在しません。このように誕生した胡蝶蘭は、出来の良いものには高値が付きますが、奇形などが生まれると値段が付かないということもあります。

さらには、種を発芽させてから最初の花が咲くまで4年程の期間がかかります。
こうして交配させた胡蝶蘭ですが、何年もかけて花が咲いてみるまでどうなるか分からない、というのが生産者のリスクを高めてしまう問題となっていました。

もちろんこうした栽培は、花を育てる上での醍醐味でもあるのですが、効率性や低価格を世の中から求められる中で、胡蝶蘭の生産方法が変わっていきました。現在は、メリクロンという方法により胡蝶蘭を増殖させるのが主流となっています。


胡蝶蘭はクローンで増やしている


メリクロンとは、新しく伸び掛けた芽の中から生長点を取り出し、無菌の培養基の中で増やす方法です。これはオリジナルの株と同じものをいくつも作ることができる方法です。つまりは、クローンをいくつも作り出すのです。このため綺麗な花を咲かせるオリジナルの株と同じ株を、低価格で市場に送り出すことができるようになりました。
また、生長点にはウイルスが存在せず、メリクロンによってつくられた苗のほとんどが、ウイルスに侵されていません。
奇形の誕生するリスクが低く、綺麗な花を咲かせてくれる株を安定して量産できるメリクロン栽培は、胡蝶蘭の価格を下げるのに役立ちました。
そのため、綺麗な花のクローンを生み出す「メリクロン栽培」が、現在の胡蝶蘭生産では主流になっています。

いかがでしたでしょうか。
実は胡蝶蘭は綺麗な品種のクローンでできたいたのは驚きですよね。そしてこれは効率化を図った結果であり、良い面も少し寂しい面も存在することが分かりました。
メリクロンによって誕生した胡蝶蘭は、世界に1つだけの花ではなくなります。品質は保証されていますが、それ以上良くも悪くもならない、工業製品のような花になりました。その分、今では適正な価格で品質の良い胡蝶蘭が市場に出回ることになったのです。

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