植物学的な分類から少しコチョウランを学んでみる

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胡蝶蘭(コチョウラン)は、もちろん「蘭(ラン)」の仲間です。しかし蘭と言っても、数多くの品種があります。日本だけでも蘭の仲間は、230種類くらいあると言われており、コチョウランはいったい蘭のどこに属するポジションなのでしょうか。

そこで今回は、植物学的な視点で胡蝶蘭を紹介したいと思います。気になる方はチェックしてみてください。


植物学的な分類


そもそも植物学では、その植物の進化の形態や類縁関係を明らかにするために分類が行われます。

名前 胡蝶蘭(コチョウラン)
科名 ラン科(Orchidaceae)
属名 ファレノプシス属(Phalaenopsis)

コチョウランはラン科のファレノプシス属に属します。

属名のPhalaenopsis(ファレノプシス)は、ギリシャ語のPhalaina(蛾)とopsis(見かけ)の2語を組み合わせて、「蛾のような」という意味合いになります。これは、胡蝶蘭の原種のひとつであるファレノプシス・アマリビスの花の形が、熱帯に生息する蛾に似ていることに由来すると言われています。

分類を分かりやすくすると、以下のようにも表せます。

植物 > ラン科 > ファレノプシス属 > コチョウラン

また、このコチョウランと呼ばれるものにもたくさんの種類があります。

日本では贈り物の代表的な花として根付いており、多くの品種改良が行われてきたためです。

法人の贈答などに用いられる大輪のコチョウランや、個人のプレゼントに人気のミディコチョウランなど、サイズや色によってたくさんの種類のコチョウランがあり、このほんとんどがファレノプシス属に属していることになります。

品種改良されたことにより、コチョウランにはたくさんの種類があることがわかりました。

実はコチョウランの原種は50種類程あり、これを交配させて作り出されたものです。交配種が多いために、名称不詳で売られているものも多いです。
あなたの持っているコチョウランを調べてみると、近縁種であったり原種に近い品種であったりと、新しい発見があるかもしれません。

ちなみに、ここまでファレノプシス属の話をしてきました。しかし実は胡蝶蘭と呼ばれる花には、別の属の植物が含まれる場合もあります。それが近縁のドリティス属です。ドリティス属の原種には様々な花色があり、より綺麗な胡蝶蘭をつくるためにこの両者の交配が行われてきました。その結果、この2種間に生まれた雑種をドリテノプシス属と呼んでいます。


いかがでしたでしょうか。
今回は植物学的な分類からコチョウランを紹介しました。コチョウランっていったい何なんだ?というのは、少し分かっていただけたと思います。贈ったり貰ったりする上では知る必要のないことかもしれません。もし、育てていたり新しく買おうと思っている方は、品種なども調べてみると、さらにお気に入りのコチョウランが見つかるかもしれません。

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