年度が変わる前月の3月になると、周年記念、創業・創立のお祝いのため、企業・団体に贈る胡蝶蘭を選ぶ機会が増える時期ではないでしょうか。

そこで、今回は「企業・団体のお祝い」では、どのような胡蝶蘭が選ばれているのか、その実態をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
出典：日本胡蝶蘭　企業・団体のお祝い（創業、創立、周年など）レポート

創業・創立・周年記念のお祝いとは？

創業・創立・周年・上場記念は、企業・団体のお祝いです。
広い意味では、就任や栄転のお祝いも企業・団体のお祝いではありますが、それらは「企業・団体に属する個人のお祝い」とし、ここでは、創業・創立・周年・上場記念などは、企業・団体そのもののお祝いであると捉えます。

中でも、創業・創立・周年・上場は、その企業・団体にとって、何度もあることではない記念すべきお祝いであるということも踏まえて考えたいと思います。
記念すべきお祝いであるがために、その式典が行われる会場であったり、あるいは、社屋のエントランスには複数の胡蝶蘭が並べられることがよくあります。
当然のことのように、胡蝶蘭には立札が添えられ、そこには送り主が明記されています。
言い換えますと、誰からの胡蝶蘭であるのか、一目瞭然だということです。
その状態で、他と比較して見劣りしてしまうような胡蝶蘭を贈ってしまうことがないように気をつけたいものです。

創業・創立・周年のお祝いに送る胡蝶蘭の価格

以下のグラフは、日本胡蝶蘭における実績データに基づいて、胡蝶蘭の販売価格帯別の受注割合を示したものです。

出典：日本胡蝶蘭　企業・団体のお祝い（創業、創立、周年など）レポート

ご覧いただくと、企業・団体の用途では、15,000円未満の割合が減り、40,000円以上の割合が増えていることがわかります。

推測しますと、企業・団体のお祝いであるため、通常よりもランクアップしたボリュームのある豪華な胡蝶蘭を購入されているのではないでしょうか。
お祝いの重要性や、他の胡蝶蘭と一堂に並ぶことを考慮すると、普段より高価な胡蝶蘭が選択された結果として、うなずけます。

日本胡蝶蘭は、法人からの注文が多いショップと聞いています。
このことから、上記グラフの「全体」にも企業・団体のお祝い目的が含まれていると思われますので、これを市場一般の「全体」として、創業・創立・周年・上場を記念した用途の胡蝶蘭と比べてみると、さらに顕著な差があるかもしれません。

なお、こちらでの価格帯は、あくまで日本胡蝶蘭におけるものです。他のショップにおいて、同様の胡蝶蘭が同価格とは限りません。その点は考慮して参考にする必要があります。

創業祝い・周年記念にはどの胡蝶蘭が選ばれているのか

先ほどの棒グラフの出典元である日本胡蝶蘭において、40,000円以上の代表的胡蝶蘭は、大輪7本立77輪ということです。（税込49,680円　2019.3.8現在）
この花が、創業・創立・周年などのお祝い用途の胡蝶蘭として目立って選ばれるのには、以下の理由もあるのではないかと考えます。

■大輪7本立77輪が選ばれる理由
ネット通販における胡蝶蘭は、当然のことながら配送が必要になります。
これには、宅配便に代表されるような、1台のトラックに依頼主が異なる幾つかの荷物を載せて運ぶ方法を使うことが一般的です。
また、この運送便には重さと大きさの制限があり、上記の大輪7本立クラスが上限の大きさだということです。
これ以上に大きくなりますと、チャーター便と呼ばれるような特殊配送になってしまい、最低でも１万円、お届けする場所や胡蝶蘭の大きさによっては５万円以上の料金が発生してしまいます。
そうしますと、胡蝶蘭本体の料金以上の費用がかかってしまうこともあり、
「胡蝶蘭は、できるだけ立派なものにしたいけれど、送料負担が大きくならないようにしたい」
そんな心境から、この大輪7本立クラスが増えるのだと考えられます。

これ以下のクラスになりますと、大輪3本立、大輪5本立共に、比較的、花数が多いものが選ばれるようです。
花数が少ないと見劣りすることが多いため、そういったことがないように考慮しての結果ではないでしょうか。

いかがでしたでしょう。
多少でも参考になる点がありましたでしょうか。

どのようなお祝いになるのか、記念の式典が開催されるのか、また、エントランスに胡蝶蘭がたくさん並びそうか、など、お相手の情報も可能な限りで得た上で、こちらに記述したことが当てはまる点があれば、それを参考にお贈りする胡蝶蘭をお選びください。

補足として、立札の役割と種類についてこちらのページに、掲載しています。よろしければ、参考にしてみてください。