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ここ数年胡蝶蘭の切り花輸入量に大きな変化
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この何年かで胡蝶蘭の切り花の輸入量が、年を追うごとに増えていることをご存知でしょうか。胡蝶蘭といえば、まず鉢の方を思い浮かべる方も多いと思います。企業などの贈答として利用されるのも鉢花としての胡蝶蘭であり、胡蝶蘭を”切り花として好き”という声はあまり聞きません。それなのに、輸入量がが増えているというのも不思議な話です。
そこで今回は、切り花としての胡蝶蘭の輸入量の推移などを紹介しながら、胡蝶蘭の切り花がいったい何に使われているのかを紹介したいと思います。
胡蝶蘭の切り花の輸入が増えている
まずはじめに、どれくらい切り花の胡蝶蘭が輸入されているかを見てみましょう。表には、昨対比も載せておきますので、その推移に驚く方もいるでしょう。年々増え続けています。
切り花の胡蝶蘭輸入量推移 | |
2012年 | 2,036,058 本(昨対比155%) |
2013年 | 2,352,336 本(昨対比116%) |
2014年 | 2,653,881 本(昨対比113%) |
2015年 | 3,274,524 本(昨対比123%) |
2016年 | 3,981,494 本(昨対比122%) |
2017年 | 5,068,280 本(昨対比127%) |
ちなみに、胡蝶蘭の切り花輸入量全体の「約69%」程が台湾からの輸入となっています。詳しい数字などは、台湾からの胡蝶蘭輸入実績に掲載していますので、気になる方は見比べてみてください。
いったい何に使われているの?
胡蝶蘭と聞いて皆さんが思い浮かべるのは、やはり鉢花です。ギフトとして人気の3本立ち胡蝶蘭、蘭愛好家たちが育てて毎年花を咲かせる楽しみのある胡蝶蘭も、当然鉢花です。
それにも関わらず、胡蝶蘭の切り花の輸入がこんなにも毎年増え続けている理由は何なのでしょうか。そして、切り花はいったいどこで何に使われているのでしょうか。
実はこの多くが、葬儀に使われているのです。
胡蝶蘭の鉢花には供花としての側面もあるのですが、切り花もアレンジされ葬儀の際に使われる場面を多く見かけます。
|アレンジされた切り花の胡蝶蘭が葬儀で使われる理由①
供花用に贈る花として、花束では忙しいご遺族に迷惑になってしまいます。そんな中、アレンジメントはすぐに飾れるメリットがり人気です。中でも弔意を表すことができる白の胡蝶蘭は、葬儀などの場にとても向いている花のため、用いられることが多いです。
|アレンジされた切り花の胡蝶蘭が葬儀で使われる理由②
お葬式の会場でよく見るアレンジされた切り花の供花は、終了後に参列者にお配りし、最後ご遺族のお宅に届けられます。胡蝶蘭の切り花の場合は、丁寧に管理してあげれば2~3週間は持ちますので、5日程度で萎れてくる他の切り花と違い、ご自宅に届いてすぐに枯れてしまうことはないのも魅力でしょう。
このようなことから、切り花の輸入は年々増していっています。
「 株主優待で胡蝶蘭を貰う 」でも紹介しました、生花祭壇事業を行う株式会社ビューティ花壇なども、胡蝶蘭の生花祭壇を行ったり、台湾の大手胡蝶蘭生産者と独占販売契約を結ぶなど、胡蝶蘭の切り花がアレンジされ葬儀に使われる機会も多くなっています。
いかがでしたでしょうか。
今回は胡蝶蘭の切り花の輸入量の推移や、その量が年々増え続けている理由を紹介しました。葬儀に使われるアレンジされた胡蝶蘭は、供花としてもふさわしく故人を偲ぶ気持ちに合います。残されたご遺族に配慮された切り花の胡蝶蘭の輸入が増えているのもうなずけます。
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