胡蝶蘭が転倒しなように支柱を立てるのは花が咲く前の大事な作業

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冬の最低気温などの環境によって変わりますが、温室などで暖かく育てたものでは1月頃、寒い環境にあったものでも6月頃には花芽がぐんぐん育ってきます。
そのまま育てていても花は咲くのですが、そのように成長してきた胡蝶蘭には、支柱を立てることをおすすめします。支柱を立てて茎の中央部分位まで留めておかないと、つぼみや花が咲いた時に重心が偏り、重みで鉢が転倒してしまう可能性があるからです。

そこで今回は、胡蝶蘭が転倒しないように、支柱に留める作業を紹介したいと思います。この作業は株の状態により1月~6月の間に行います。ぜひ参考にしてみてください。


そのままにしておくと転倒してしまう可能性が高い


胡蝶蘭の伸びている花芽をそのままにしておくと、明るい方向に向かって斜めに伸びる性質があります。野生では木の上などで育つ植物のため、花芽がどれだけ伸びても重力でだらんとしなりながら花を咲かせます。
ただし鉢に入った胡蝶蘭が、そのままの状態でどんどん花が咲いていくと鉢の重心がずれて、鉢ごと倒れてしまう可能性があります。倒れた拍子に花茎がポキッと折れてしまうと、せっかく育ててきた胡蝶蘭が台無しです。

そこで、胡蝶蘭を育てる上で大切な作業があります。転倒を防ぐために支柱を立てておくことです。立てた支柱に対し、胡蝶蘭の花茎を仮留めしておく必要があるのです。
こうすることで、鉢の重心を安定させ、花が咲いた時でも倒れてしまわないようにできます。


転倒防止の支柱を立てる方法


転倒防止の支柱を立てる作業は、株の成長に合わせて1~6月に行います。
花芽が大きく伸びた胡蝶蘭の株や、間もなくつぼみが付きそうな胡蝶蘭に対して支柱立てを行います。

|準備するもの
  • 支柱(園芸用の鉄線など)
  • ラン用クリップ、なければビニール紐やカラータイなどで代用

|支柱の立て方
  1. 支柱の長さを調整します。支柱は、根元から先端までの半分位の長さで大丈夫です。
  2. 支柱はなるべく深く立て、茎と支柱をゆるく留めましょう。ラン専用のクリップなどで留めればいいですが、なければビニール紐やカラータイなどでゆるく結ぶ方法でもいいです。

ここでの注意点は、支柱は花茎の真ん中くらいまでで、先端の方は固定しないようにしましょう。先端の方は、まだ成長し花を咲かせるためある程度自由にさせておきます。
また支柱を立てる際に、根を傷つけてしまわないように気をつけましょう。

いかがでしたでしょうか。
この支柱に留める作業は、胡蝶蘭を育てる上で基本となります。今後花が咲きだしたら、より綺麗な花姿にすることができる仕立て作業なども行うことができます。その土台となるのが今回ご紹介した支柱を立てて留める作業です。
綺麗に仕立てる必要のない胡蝶蘭でも、転倒して台無しになってしまうのを防ぐ意味でも、大切に育てている胡蝶蘭にはこの作業を行ってみてください。

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