3本立胡蝶蘭をお勧めしないケース

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大輪3本立胡蝶蘭は、一般的な人がイメージする胡蝶蘭のシンボルのような容姿であり、胡蝶蘭そのものの象徴と言っても良いほどに、胡蝶蘭イコール3本立のイメージが強く刻まれています。それだけに、多くの用途で選ばれているのですが、ここではあえて、3本立胡蝶蘭をおすすめできない用途や状況を説明します。


定番で良いのか例外なのか


まず最初にお断りしておきます。
大輪3本立胡蝶蘭は定番です。様々なシーンや用途で選ばれています。従って、これを選んでおけば間違いはなく、無難なのです。
決して、そのことを否定するものではありません。
定番の3本立胡蝶蘭では適切ではないかもしれない、と考えるべきケースを提起することが、この記事の目的です。

世の中には「例外」というものがあります。
胡蝶蘭の用途の適正にもこれがあると思います。

ただ、胡蝶蘭を贈る経験など、もしかすると数年に一度、さらには生涯初めてという人もたくさんいます。
ならば、その一回が稀なのですから、その人にとっては定番も例外もないのです。加えて、その一回は、おそらく重要性が高いイベントであることが多々あります。
だからこそ、考えられる最適な胡蝶蘭を贈りたい、間違いを犯したくない、恥ずかしい失敗はしたくない、という気持ちがあることでしょう。
自分が今贈ろうとしている状況は、定番でよいのか、例外なのかを判断するお役に立てればと、この記事を書いています。


個人か法人か


定番の3本立胡蝶蘭で良いのか、それ以上の胡蝶蘭にするべきか、これを検討する最初の分岐点は「個人を対象としたイベント」か「組織・団体を対象としたイベント」か、ここだと言えます。

個人を対象としたイベントの例:誕生日、長寿、受賞、葬儀
組織・団体を対象としたイベントの例:落成、竣工、上場
これらは、わかりやすい例としてあげてみました。

この際、定番の大輪3本立胡蝶蘭では適切ではないかもしれないのは、組織・団体を対象としたイベントです。

特に例にあげた「落成」「竣工」「上場」は、新社屋落成式、工場竣工記念、東証一部上場祝いなど、対象となる企業などにとって、沿革に刻まれる記念すべきお祝いです。
このようなケースにおいて、果たして「定番」の胡蝶蘭でいいのかと考えてみる必要がある、ということを提起します。

これに対して、個人を対象としたイベントの場合、(この判断基準だけであれば)3本立胡蝶蘭で問題ない可能性が高いと言えます。
ただし、判断基準は、これだけではないので、以下に記載するその他の着眼点もご一読ください。

また、表面的には、個人を対象としたお祝いではありながら、実は、組織・団体的な扱いをするべきイベントもあります。
就任、昇格、当選、これらがそれに当たります。
これらは、その個人が属する組織・団体の大きさを考慮して検討するのが良いでしよう。
例えば、従業員数が数千人にも及ぶ会社の代表取締役就任、あるいは、大学病院の院長就任などは、「定番」の胡蝶蘭で良いのかと考えてみる必要があるでしょう。

逆に、組織・団体を対象としたイベントであっても、その規模を考慮すると3本立胡蝶蘭で問題ない可能性が高くなります。
開業、開院、移転、これらがそう言えます。
ざっくりとした判断基準を持つとすれば、個人事業主のイベントであり、開業、開院、移転する施設が大規模でなければ、3本立胡蝶蘭で問題ないと言えます。小ぢんまりとした事務所に7本立以上の大型胡蝶蘭を贈られても、それを置く場所に苦慮してしまうかもしれません。

つまり、個人か組織・団体かについて言い換えると、小規模対象か大規模対象か、ということと同様に考えても良いと思います。


稀なお祝い・記念


次に3本立胡蝶蘭ではなく、それ以上の5本立、7本立にするべきか一考していただきたいのは、そのイベントの頻度です。

例としてわかりやすいのは、周年記念です。

10周年、20周年、さらには100周年ともなれば、当たり前ですが、毎年あることではありません。
ならば、定番である3本立よりもさらに上を行く選択を考えるべきだと言えます。

これは、個人のお祝いでも一旦は検討するべきかもしれません。
代表的なのは、長寿のお祝いです。さらには、文化勲章など、生涯に一度あるかどうかの貴重な表彰が該当するでしょう。

すでに、個人か組織・団体かという振り分けで対象になっていますが、落成、上場についても、滅多にあることではないという点で同様の対象になります。


式典や大きなスペースがある


続いては、物理的要素です。言い換えれば、胡蝶蘭が置かれるスペースです。

記念式典が開催される、新ビルが落成される、などは、広いスペースが設けられるため、それに見合う5本立、7本立以上の胡蝶蘭を検討する対象になります。
大輪3本立胡蝶蘭でも、日常の生活スペースでは十分に大きいのですが、多くの人が行き来するような広いスペースに置かれると、物足りないこともあります。

逆に、胡蝶蘭を置くスペースがあまりなさそう、ということが想定されるのであれば、これまであげた判断基準では大型胡蝶蘭が候補になっていたとしても、逆にそれをやめ、3本立ちに、その中でもできるだけ花数が多いものを選ぶという検討をしてみるのが良いと思われます。


贈り主の地位


最後は、誰の名前で贈るのか、ということ。

極端な例をあげるとすれば、国家の名誉を担うような役付きの人が、他の人と同様の贈り物、すなわち、定番の胡蝶蘭を贈るということはどうであるのかを考える必要がある、と言いたいのです。
贈り主の地位や名誉、もしくは、その組織・団体の名誉を担うトップの名前が立札に明記された贈り物であれば、どうあるべきかということです。
おそらく、そのような立場の人は、本人が胡蝶蘭を選んで贈る手続きをするのではなく、代理の人がこれを行うため、その人の配慮に委ねることになります。

自分が自分の地位や名誉にこだわるのは、やりにくいことなので、代理人が配慮するべきでしょう。

送り先との関係性もありますが、地位や名誉を尊重するのであれば、定番よりもランクアップした胡蝶蘭を贈るのが賢明かもしれません。

事実、一部上場企業の代表取締役名で贈る、あるいは、国会議員名で贈る、大学教授名で贈る、などの場合、少なくとも3本立でも上位クラスであり、それ以上の胡蝶蘭が送られていることが多いようです。

まとめますと―

組織・団体そのもののお祝い、稀なお祝い、式典など陳列スペースが広いイベント、贈り主の地位、これらにおいて、定番の「3本立胡蝶蘭でよいのか」と検討してみましょう、ということです。

おまけとして、余談的な情報を付け加えます。

┃夜のお店には豪華さでアピール

クラブやキャバクラ、または、ホステスの誕生日は、比較的大きな胡蝶蘭が贈られるようです。

そのような夜のお店は、胡蝶蘭をもらい慣れていることもあるので、定番ではありがたみも薄く、贈る人の自己アピールが目的であれば、3本立は避けたいものです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

冒頭にも書きましたが、しつこく言えば、3本立ではダメだということではありません。ただ、ここに書いたようなことが当てはまるケースでは、「3本立胡蝶蘭でいいのかな?」「定番で事足りるだろうか」と考えてみることを推奨します。

例えば、オンラインショップの場合、大輪胡蝶蘭3本立36輪クラスと大輪胡蝶蘭5本立45輪では、1万円ぐらいの差額です。
3本立ではなく5本立胡蝶蘭にすることで、この差額の意味が果たせるのであれば、検討する意味が十分にあると言えるのではないでしょうか。

 

 

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