開店と開業、開院のお祝いに贈る胡蝶蘭の違い

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「開店・開業・開院のお祝いの胡蝶蘭」というように、「開店・開業・開院」を1つのカテゴリとして、胡蝶蘭のラインナップの入口を設けているショップが数多くあります。そこには、「開店・開業・開院」用として勧める胡蝶蘭が、ズラリと並んだページが開きます。

販売する側にとっては、品ぞろえを多くすることで選択肢も増え、売れる可能性は高まるかもしれません。

しかし、それを買う側としては、どれにしようか迷うことがあるのではないでしょうか。

ましてや、初めて胡蝶蘭を贈るとなれば、選択範囲が広くなれば困ってしまうだけだと思われます。

そこで今回は、「開店・開業・開院のお祝いの胡蝶蘭」を細分化して考えてみたいと思います

なお、同様のテーマで日本胡蝶蘭にもレポートがありました。
参考:開店・開業・開院のお祝いレポート


日本胡蝶蘭では、時々、このような実績データに基づくレポートが掲載されるので具体的な数値として参考になります。


 開店と開業と開院の違い


まずは、言葉としての意味を確認してみます。(以下 出典:デジタル大辞泉

開店:新しく店を開いて営業を始めること

開業:新しく事業や商売を始めること

開院:病院など「院」とつく名称の機関・施設を新設して、業務を始めること

おおよそはわかっていた通りの説明でしたが、あらためて再確認ができました。

「開店・開業・開院」は、それぞれの施設や機能が始まるという点では同じでも、始める内容は異業種のことが多く、胡蝶蘭を置く場所の雰囲気が違うと言えます。

つまり、お届けする先様の施設の様子、広さ、胡蝶蘭の飾られ方を考慮すると、「開店・開業・開院」用途の胡蝶蘭は、ひとくくりにできないのではないでしょうか。

以下では、開店、開院、開業のお祝い用途の胡蝶蘭の違いを考察してみます。


開店祝いの胡蝶蘭


開店とは、文字通り店舗を開くことになります。

お祝いとして胡蝶蘭が贈られる対象としては、飲食店、ヘアサロン、ブティック、など、個人事業主が運営するお店が想定されます。

その店舗の多くは、お店の営業や運営に直接的に関わりのないスペースは持たないのが普通だと考えます。

そうであれば、お祝いの気持ちを大きく伝えたいからと言って、大きなサイズの胡蝶蘭を贈ってしまうと、置く場所がなく、返って、ありがた迷惑になる可能性も否めません。

また、オープニング・セールなどのイベントが行われ、その当日は、多くの人が訪れることがあるとしたら、最中に大きな胡蝶蘭が届くのは、もしかすると迷惑なことかもしれません。

このように、いろいろなことを配慮しますと、できれば、コンパクトでも豪華、必要に合わせて移動しやすい、そのような胡蝶蘭を選びたいものです。

ただし、例外もゼロではないでしょう。

「独立して郊外に広いお店を作った」とか、飲食店の場合、混雑時の待合場所などになるようにと、比較的スペースに余裕のあるお店もあります。

そのような場合は、大きさに制限なくお祝いの気持ちを表した胡蝶蘭を選びましょう。

胡蝶蘭の花の色について、白が無難ではありますが、お店によっては、白でなくても良いことがあるでしょう。

例えば、夜のお店などでは、カラー装飾を施した胡蝶蘭も喜ばれることがあります。(参考:青・紫・オレンジなどカラフルな色の胡蝶蘭で取引先を喜ばせる


開院祝いの胡蝶蘭


開院としては、総合病院ではなく、個人が立ち上げた開業医のオープンを対象として考えます。

こちらも、開店のお祝いと同様、先様の施設の様子や広さを考慮することが前提にありますが、多くのクリニックの場合、待合室が施設内にあるでしょう。

そう考えますと、胡蝶蘭の置き場所がなくて困るようなことはあまりないと思います。

加えて、胡蝶蘭は無臭であり、インドアフラワーなので、わさわざ外に出して日光に当てるなどの作業をすることが不要です。

これらの点で、置き場所や大きさに気遣う必要は、それほどないと言えます。

ただし、他から贈られる胡蝶蘭も同様だとすれば、あまり小さなものを贈ってしまうと、見劣りしてしまう可能性があることを踏まえておきましょう。

また、胡蝶蘭は臭いがなく、鉢の中に土がないことが多いため、虫が寄生する心配もほとんどないので、病院には向いていると言えます。

開院の場合の胡蝶蘭選びは、比較的、制約がないと言えるでしょう。

それでも1点だけ留意しておきたい点としては、色付きの胡蝶蘭は病院のイメージには合わないことが多いため、白い胡蝶蘭が良いでしょう。


開業祝いの胡蝶蘭


開業は、会計事務所、法律事務所、または、企業の一部機能としての営業所、事務所などが対象であると考えます。
(企業そのものがスタートする創業、創立では、選ばれる胡蝶蘭は1~2ランク上になります)

こちらも、前述した開店、開院と同様にお相手の施設の様子や大きさに配慮することが前提になるでしょう。

開店、開院ほど、その言葉だけでは想定しにくいのが開業のお祝いです。

言い換えますと、事務所、営業所には様々なものがあるということです。

従って、実際に選ばれる胡蝶蘭も様々だと言えます。

それでもまったく決めにくいようであれば、大輪3本立30輪~40輪ぐらいを選択肢の中心において、これを基準にプラス・マイナスして選ぶことをお勧めします。

このクラスの胡蝶蘭は、価格的にネットショップでは2万円前後だと思います。

価格の妥当性の見極め方は、農園直送かどうかだと言ってもよいでしょう。

2万円未満の価格でも、安いから心配ということではなく、農園直送であれば、15,000円~20,000円の価格帯でも、比較的ボリュームもあり新鮮である可能性が高くなります。

この理由から、お花屋さんにある胡蝶蘭は、中間経路を経ていますので、2万円よりも高くなることが多く見られます。

胡蝶蘭の花色としては、白が基本ではあるものの、例えば、コーポレートカラーに合わせた装飾カラーも選択肢になると考えます。

いかがでしたでしょうか。

まとめますと、以下の表のようになります。 

開店(店舗) 開院(開業医) 開業(事務所・営業所)

胡蝶蘭のサイズ・色

  • あまりスペースがないことが想像される
  • コンパクトで豪華なものを選ぶ
  • お店によってはカラーも選択肢に入れる

胡蝶蘭のサイズ・色

  • 大きさに制限がないと思われる
  • 他からも届く場合、小さいと引け目を感じる可能性もある
  • 病院というイメージから白が妥当

胡蝶蘭のサイズ・色

  • 施設、そのスペースによって様々
  • 広い場所に小さすぎる・狭い場所に大きすぎることを避けたい
  • 基本は白だが、白赤など多少のカラーはあっても良い
  • コーポレートカラーに合わせるのも良い

オープン当日にイベントなどが行われ、人が混み合うことが考えられるのであれば、その前日にお届けするなどの配慮が必要

臭いがなく、土がないので虫がわきにくいなど病院向き                                

創業、創立を開業と誤まらないように                                       


「開店・開業・開院のお祝い」をひとくくりにせず、その中での違いがあることのヒントになりましたでしょうか。

特に「開店・開業・開院のお祝い」の胡蝶蘭を選ぶ際の参考になる点があれば嬉しい限りです。

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