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知っておくべき胡蝶蘭の病気の特徴と原因
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胡蝶蘭を育てていてなんだか元気がないなと思っても、何が原因で、どうしていいのか分からないことってありませんか。そんな時は、胡蝶蘭の病気かもしれません。胡蝶蘭は他の鉢花に比べると病気に侵される割合が少ない植物ですが、病気が原因で枯れさせてしまうこともあります。
胡蝶蘭を育てる上で、気をつけるべき病気、原因、対策、予防方法などを知っておく必要があります。
そこで今回は、強い株をつくるために知っておくべき胡蝶蘭の病気を紹介しようと思います。ぜひ参考にしてみてください。
ウイルスによる病気
|ウイルス病
ウイルスは、最も怖い病気の一つです。ラン科の植物に感染する可能性のあるウイルスは30種類以上あると言われています。
症状 | 葉がモザイク状の模様になってしまったり、ひどい場合は花もモザイク模様になってしまいます。 |
原因 | 原因は様々で、害虫を媒介したり、人の手や植え替えの際のハサミを消毒しなかったことによりウイルスが侵入してしまいます。 |
対処法・予防 | ウイルスによる病気は完治することは難しく、株を処分するしかありません。鉢底から流れる水が他の鉢にかからないようにして、鉢や植え込み資材の再利用も避けた方がいいです。 |
胡蝶蘭のウイルスは接触などによって他の株も感染してしまいます。発見した場合はすぐに処分し、被害を最小限に抑えましょう。
細菌(バクテリア)による病気
|軟腐病(なんぷびょう)
葉が柔らかくぶよぶよになり、触れると水滴が出てきます。その水には軟腐細菌が入っており、飛散すると他の株に伝染するので注意が必要です。
症状 | 葉が水にぬれたような斑点ができ、次第に褐色に変わり、強いにおいを放ちながらぶよぶよに腐っていきます。 |
原因 | 高温多湿な環境だとなりやすく、葉焼けで傷んだ傷口などから感染し、発病することが多いです。 |
対処法・予防 | 葉が水にぬれたような斑点ができた場合は、患部を大きめに切り取ってください。切り取った部分と周りの株に、バクテリアに効果のある洗剤(キッチンハイターなど)を塗ります。もし葉の根元にできてしまった場合は、勿体ないですが他への感染を防ぐために処分しましょう。 |
|褐斑細菌病(かっぱんさいきんびょう)
この病気が発生した際、高温多湿の環境下にあると、さらに病気の進行が早くなり、全ての葉を腐敗させてしまいます。そして株を枯死させます。
症状 | 葉に水にぬれたような小さな褐色の斑点ができます。徐々に広がり褐色になっていき、黄色く変色します。 |
原因 | 高温多湿の環境で、葉焼け等の傷口から感染し、発病することが多いです。 |
対処法・予防 | 軟腐病と同様の対処が必要です。患部を大きめに切り取り、バクテリアなどに効果のある洗剤(キッチンハイターなど)を塗りましょう。 |
カビによる病気
|炭そ病(たんそびょう)
葉焼けと間違える方が多い病気です。葉焼けの場合、はじめ黒褐色ですがすぐに乾燥して茶褐色に変化します。
症状 | 葉に褐色から黒色の斑点ができます。その後、葉に穴があいたり、葉の先から枯れたりしていきます。患部は茶褐色、患部の周りは黒褐色になります。 |
原因 | 葉焼けなどで葉が弱っている時のカビが原因です。 |
対処法・予防 | できるだけ黒褐色の部分に触れないで、周囲も含め緑色の部分までくり抜きましょう。 春から秋にかけての湿気が多いときになりやすいため、日当たりや通風などに気を配りましょう。 |
|灰色かび病
胡蝶蘭を育てている環境によっては、灰色かび病になりやすいです。環境を改善することで、予防ができる病気ですので、栽培環境には気をつけましょう。
症状 | 花にシミのような褐色の小さな斑点が生じます。放置すると成長にともなって、斑点に灰色から緑灰色のカビが発生します。 |
原因 | 低温時の過湿状態(18℃前後の湿度100%)が原因です。この環境が続くと、空気中のボトリチス菌という胞子が発芽し、胡蝶蘭の組織に入り込んで成長します。また灰色かび病に侵された株の枯れ葉や花からも胞子が飛びます。そこから他の株へと広がることも多いため、放置しないようにしましょう。 |
対処法・予防 | 病気を見つけたら、患部を切り取り、湿度が低い場所に移動させ、花や葉が乾く環境にしましょう。 また、灰色かび病は多湿を抑えることによりカビを発生を防ぎ、予防ができます。 |
|フザリウム立枯病(たちがれびょう)
フザリウム菌というカビの一種に感染すると発病します。フザリウム菌はどこにでもいる菌で、常に感染のリスクがあるのですが、根腐れを起こし株が弱るなどした際に感染し発病してしまいます。
症状 | 葉が急に黄色く変色し、褐色になって脱水症状で葉が落ちていきます。株全体ではなく、株の一部に現れることもあります。 |
原因 | 地面との設置個所などに長時間水が溜まることで蒸れてしまい、根腐れを起こすことが最大の原因です。その後、フザリウムというカビ菌に感染してしまいます。 |
対処法・予防 | フザリウム立枯病になると助からない可能性が高いです。風通しの良い蒸れない場所に置き、患部を切り取り植え替えを行ってみてください。 根や地面との接地箇所に長時間水が溜まったり、蒸れたりしないようにすることで病気を防ぎます。 |
いかがでしたでしょうか。
病気に対して一番大切なことは、普段からの予防です。病気は一度かかると株へのダメージは大きく、なかなか回復しません。病気は、胡蝶蘭の栽培環境が悪く、株が弱っていることで病気になってしまうことがほとんどです。日頃から、温度、湿度、光、風通しなどの環境に気をつけ、元気な株に育てることが病気の予防につながります。
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